kizunaworld.orgとは
2011年3月11日に起きた東日本大震災。
この甚大で悲劇的な自然災害とそれに起因する人災(福島における東電原発事故)から、被災地が復興するには莫大な費用がかかることでしょう。すでに世界中でたくさんの方が募金活動をされていますが、義援金はいくらあっても足りないはずです。そこで坂本龍一・平野友康が発起人となり、被災地の一日も早い復旧・復興を支援するため、「kizunaworld.org」というプロジェクトを立ち上げました。
プロダクションでもなく、レーベルでもなく、個人として被災された方々のために「できること」をできるかぎり行っていきたい。「kizunaworld.org」では、こうした想いに共鳴したアーティストたちの作品を寄付と引き換えに贈呈していくことで、より多くの寄付金を募り、そのお金は復興に必要とされる5つの支援組織に届けていきます。
まずは発起人でもある坂本龍一とヴァレリオ・ベッルーティ氏の共作「KIZUNA」を通したチャリティーからこのプロジェクトは始動します。今後はこの主旨に賛同してくださった他のアーティスト作品も順次、追加・更新していきたいと考えています。また、寄付をいただいた方との繋がりとして、寄付金の透明性を持つことはもちろん、寄付先の活動状況など被災地の復興への道筋を、メールニュースやTwitterを通じて報告していきます。これによ り、被災地でどのような支援が必要かを共に考えていける場を設けていきます。時には、Ustreamなどのソーシャルメディアを使い、 被災地の今を支援者とともに共有していくことも企画していきます。 そうすることで、このプロジェクトを一時的なものではなく、長期継続するものとし、一日でも長く被災地を支援しつづけたいと考えています。
一人でできることは小さくても、この想いに賛同いただける方々が集まれば「大きなチカラ」となるはずです。みなさまのご支援をお待ち申し上げます。
発起人
坂本龍一/音楽家
平野友康/メディアクリエイター
「KIZUNA」とは
アニメーション作品「KIZUNA」はイタリア人現代美術家であるヴァレリオ・ベッルーティ氏が、2011年1月に日本で発表した作品タイトルであり、音楽は2010年末、坂本龍一がこのアニメーションのために制作したものです。ベッルーティ氏の承諾を得て、3月17日から本作品をYouTubeにて公開していますが、被災者支援の一助になればという思いから、この活動に提供してくださいました。この御厚意をきっかけに、本プロジェクトは「kizunaworld.org」と名付けられました。PayPal決済手数料のみを除いた寄付金は、我々が選んだ5団体に均等に寄付いたします。
寄付について
ご寄付いただいたお金は、決済に必要なpaypal手数料が引かれた金額をお預かり金として管理し、そのお預かりしたお金は全額、寄付いたします。決済いただく金額はあくまで寄付を目的としてお預かりするものです。作品を視聴する権利は、みなさまからのご寄付についてアーティストからの感謝の意を表すプレゼントとして扱わせていただいております。作品の視聴権をご購入いただいているものではありません。
Message
自然の強大さに比して、なんと私たちの存在の弱いことか。私はまだそのショックから立ち直れないでいます。しかし自然の脅威におののくことは必要です。私たち自身が自然の一部であり、また私たちは自然の中で生きていることを、しばしば忘れがちだからです。まるで自分たちが自然の外に立ち、自然を経済の資源であり、投資の対象であるかのように錯覚しがちで
す。もう一度、私たちの遠い祖先が氷河期の洞窟で、寒さに震えながら身を寄せ合いお互いを暖め合いながら、ひととき神話を語り歌を歌ったように、自分たちの脆弱さにも関わらずしたたかに生き抜いてきた感性と技術と、助け合いの絆を取り戻したいと思います。
Profile
1978年『千のナイフ』でデビュー,同年YMOに参加。
YMO散開後、数々の映画音楽を手がけ、作曲家としてアカデミー賞を受賞するなど世界的な評価を得ながら常に革新的なサウンドを追求している。1999年制作のオペラ「LIFE」以降、環境・平和・社会問題に言及することも多く、9・11同時多発テロをきっかけに、論考集「非戦」を監修。同年、自然エネルギー利用促進を提唱するアーティスト団体「artists power」を創始した。2006年六ヶ所村核燃料再処理施設稼働反対を表明し「stop-rokkasho.org」を開始、2007年7月には有限責任中間法人「more trees」の設立を発表し、温暖化防止についての啓蒙や植樹活動を行うことを表明、また同年7月16日に発生した新潟県中越沖地震で、柏崎・刈谷原発が大きく損傷した際にも「artists' power」として廃炉を訴える署名サイト「Unplug Kashiwazaki-Kariwa / おやすみなさい、柏崎刈羽原発」を開設するなど、「脱原発」を求める地道な活動を継続している。また,2006年新たな音楽コミュニティの創出を目指し「commmons」を設立。音楽発信の新たな形もつねに模索している。NY在住。
Message
311から今日まで、悲しみの連鎖はまだ止まることなく、生き方そのものに、大きな変化と覚悟が求められているように感じています。僕は被災地の方々の現実を前に、ただただ言葉を失い、そして今この瞬間も、どんな行動をすれば良いのか、正直、分からないままです。そんな中でも、僕にはみんなが集う「場」をつくることはできます。そこで坂本龍一さんと話し合い、「KIZUNA」というたったひとつの作品から、このプロジェクトの一歩を踏み出すことにしました。まずはひとつの作品からスタートし、やがてこの場にいくつかの作品が集い、そしてそれらの作品に共感してくれた方々の力が、被災地の方々の支えに繋がればと思っています。また、その支援はできるだけ漠然としたものでなく、明らかな目的を持ったものでありたいと強く思いました。そこで、今後、被災地の方々にとって中長期的に必要とされるであろう5つのテーマをもとに、支援先を決めました。
このあと、復興に至るまでの道のりがどれだけ長いのか、今の段階では想像もつきません。だからこそ僕らは、このささやかな支援を一日でも長く続けていきたいと思っています。アーティストという<個人>と、あなたという<個人>が繋がることで、できること。このプロジェクトの輪がひとりでも多く広がることを、願っています。
Profile
1998年 株式会社デジタルステージを設立。代表取締役。
ソーシャルメディアの未来をつくるソフトウェアやプロジェクトを企画プロデュースする。代表作のWeb制作ソフト「BiND for WebLiFE*」、VJソフト「motion dive」シリーズは、グッドデザイン賞や文化庁メディア芸術祭の特別賞を受賞。プロダクトとともに新しいカルチャーシーンを築いている。一方で、2010年からはUstreamとTwitterを始めとするソーシャル・メディアに注目。「共有体験」のおもしろさを具現化するために、2011年1月には、坂本龍一氏とともにskmtSocialプロジェクトを立ち上げ、同氏のピアノソロツアーを全世界に無料発信した。75カ国で延べ20万人以上が視聴に参加し、音楽の新しい楽しみ方を提案した。
お問い合わせ |
デジタルステージ 《kizunaworld.orgプロジェクト事務局》
kizunainfo@digitalstage.jp(受付は24時間/お返事は平日)
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我が家、仕事場、思い出の写真、家族、そして愛する人……。
この大震災によりあらゆるものを奪われ、傷つけられた被災地の人々。
すでに日本はもちろん世界各国からも、救援物資が届きはじめてはいますが、いまだに慢性的な薬剤不足、プライバシーのない避難所生活などが続き、被災者の生活環境はそれまでの日常生活には程遠い状況です。
わたしたち「kizunaworld.org」は、被災された方々の「これから」のために、この活動を通して寄せられた寄付金(※お手続きされた金額からPayPal決済手数料のみを除いた全額)を、《医療》《こども》《食料》《住宅》《エネルギー》に代表される5つの組織に、均等に寄付し、被災された方々の一日も早い復興を支援していきます。
国籍、人種、宗教などのあらゆる壁を越えて、世界で最も弱い立場の人々に医療・保健衛生分野の専門スタッフ中心を派遣し、人道医療支援に取り組む国際NGO「世界の医療団」。今回の震災を受け「こころのケア」を中心とした“ニココロPROJECT”を立ち上げ、岩手県大槌町でこころのケアを中心とした医療活動加え、ストレスや緊張の緩和のための呼吸法・マッサージなど被災者ご自身でできる自己緩和法の伝授にも力を注ぎ、総括的に心のケアに尽力しています。
【寄付金の用途】
医薬品の調達、医療支援チームの移動に伴う経費や「こころのケア」に関するリーフレットの作成費、通信費など、全体的な医療活動の資金として使われます。
※東日本大震災の支援活動に必要な資金を上回るご協力をいただいた場合は、他の支援活動に充てられる場合もございますので、ご了承ください
※国境なき医師団の被災地での緊急援助活動の終息に伴い、医療活動に関わる支援団体を変更いたしました
“音楽と楽器の力で、こどもたちに笑顔を。”をスローガンに掲げ設立されたプロジェクト「School Music Revival:こどもの音楽再生基金」。このプロジェクトは被災地の幼稚園・小・中・高校に対し、坂本龍一と全国楽器協会が発起人となり、学校楽器備品の点検、補修、修理支援を行う活動です。また将来的には、現地で子供たちに向けたコンサートも開催も検討されており、音楽と楽器の力で子どもたちに笑顔を届ける活動を行っています。
【寄付金の用途】
[対象エリア]岩手・宮城・福島県
・幼稚園・小・中・高校の学校備品の点検、修理、補修の実施
・修理不能な楽器の購入費用支援
・現地でのコンサート等音楽活動支援、被災地におけるにおける音楽活動の支援
震災直後から宮城県石巻市を中心に様々な支援活動を行なってきたボランティア団体「OPEN JAPAN(旧:ボランティア支援ベース絆)」。その活動の1つ“サンライス元気村”プロジェクトは、不慣れな仮設住宅という新しい生活へと入っていった高齢者の方々へ毎月1度、3Kgのお米のお米と全国の支援者からのメッセージを届ける支援活動です。この活動目的は、ただ高齢者にお米を届けるという生活支援だけでなく、直接お住まいを訪問してお米を届けることで、声を掛けあう機会を作り、ひとりひとりが抱える不安や問題をできる限り軽減し、阪神大震災のときに問題となった高齢者の「孤独死」を防ぎ、健康状態の向上を目的として活動しています。
【寄付金の用途】
仮設住宅で生活をされている高齢者に届けるお米の購入費用
阪神淡路大震災時、神戸にロール状の紙管を使い、「紙の建築」と称される教会と仮設住宅を建設した世界的建築家・坂茂氏。トルコ、インド、スリランカ、ハイチなど、地震や津波に見舞われた世界の被災地でも仮設住宅の建設にたずさわった坂氏は、今回の震災にあたり「東日本大地震 津波 支援プロジェクト」を設立。被災され、避難所で数ヶ月間プライバシーのない生活を強いられる方々の精神的負担を和らげることが急務と考え、これまで避難所のために作ってきた簡易間仕切りシステムを改良し設置する活動のほか、仮設住宅の住環境向上のためのサポートも行っています。
【寄付金の用途】
避難所での「簡易間仕切り」の設置、仮設住宅の住環境向上のために利用されます。
環境エネルギー政策研究所(ISEP)は、持続可能なエネルギー政策の実現を目的とし、地球温暖化対策やエネルギー問題に取り組む環境活動家や専門家によって設立された団体です。自然エネルギーや省エネルギーを推進するこのISEPは、今回の震災にあたり「つながり・ぬくもりプロジェクト」を立ち上げ、電気、ガス、水道などライフラインの復旧の見通しの立たない多くの避難所で、自然エネルギーを活用した電気、お湯、お風呂を被災された方々にお届けする活動を行っています。
※「環境エネルギー政策研究所 つながり・ぬくもりプロジェクト」は、2012年10月、東北地域の団体が中心となる「つながり・ぬくもりプロジェクト東北」へと変更になりました。
【寄付金の用途】
避難所や診療所、仮設住宅などへの太陽光発電システムの設置、太陽光温水器、移動薪ボイラー車による巡回お風呂サービスに利用されます。